2022/03/28
「木」に学ぶ①:あなたにとっての「大地」とは?
小椋は診察で、
病状や治療方針の説明のために、
診察机の上にipadを置いて
簡単な図を描くことが多いです。
なるほど、そういうことか、と
納得いく方が多いおかげか、
お持ち帰りを希望される方が多いです。
※写メしなくても、
プリントアウトして
お持ち頂いておりますが。
図ではなく、身振り手振りで
お伝えする場合も多いですね。
ほとんど、芸人です(苦笑)
そんな説明の中で、
時に、「木」のイメージを
お伝えする場合があります。
・・・
木、といっても
いろいろありますが、
今回のイメージは、
校庭に立っている木、あるいは
街路樹などの感じです。
2階立ての建物よりもゆうに高く、
幹がスッと伸びて、
その先には枝が四方に広がり、
夏には葉っぱがいっぱいついていて、
冬になると枝だけになる。
ケヤキ、イチョウ、トウカエデ、
トチノキ、などのようです。
・・・
冬の風雪に耐えて、
春になれば新芽を伸ばし、
夏の日差しには木陰を提供し、
秋にはその葉を落としても、
年々、成長し続け、
人々の日々の生活を静かに見守る、
その何ともいえない存在感は、
古今東西、人間に感銘を
与えてきたようです。
木にまつわる、あるいは
木が主要な役割を果たす神話、
多いですね。
人は、昔から、
どう生きていったらよいのか、
木から学ぼうとしている、
とも言えるでしょう。
その学びのポイントを
5つ、療養に役立てるという観点から
ピックアップしてみましょう。
自分が、一本の木だとしたら?
というイメージですね。
・・・
1:根をしっかり伸ばす
これは、生きていくために
必要なエネルギーをしっかりとる、
という目的のために
どうしても必要です。
根をしっかり伸ばす、とは
自分が立つ、その大地を
しっかり耕す、という感覚に近いです。
根という触手を伸ばしながら
堅い土の塊を砕いてゆく・・・。
その大地って、まずは
とりもなおさず、自分のからだです。
つまり、
安定した睡眠と覚醒のリズム、
適切なタイミングと内容の食事、
適切な活動を通じての
筋肉や、肺、心臓への刺激、ですね。
コツコツ、自分のからだ、という大地を
日々、耕す。
これ、すごく、地味です。
根の活動は、地表からは
全く、見えません。
だから、木それ自体がが倒れるまで
放置してしまいがちです。
あるいは、背が高くて
枝振りのよい他の木を見て、
うらやましく思う・・・、でも
その木がどれほど、見えない地下で
自分の大地を耕しているかは
想像できない場合が多い。
・・・
自分という木にとっての
大地は、からだだけ、ではありません。
からだの延長としての、
家族や親族、さらには
地域生活を一緒に営む住民、
そして、その生活が基盤とする
その土地や文化、特に
生活習慣や価値観なども
含まれます。
そこを「耕して」
自分に必要なエネルギーを
確保する。
でも、それがムチャクチャ難しい、
というPSMの方、多いです・・・。
その生活習慣や価値観と
自分の本質が全く、合わない。
なぜ、自分はこんな土地に
種を蒔かれたのか、と
嘆いている「木」のような
PSMの方・・・。
・・・
そうなると、
もう一つの「大地」である
「経済活動」も、
覚束なくなる場合が多い。
お金というエネルギーの流れも
大地に根を伸ばすことで
取り込んでいく必要があります。
地域社会の現実と、そこに渦巻く
人と物の流れに参加して、
価値を提供し、対価を得る
という活動が、やりにくくなる。
・・・
むむむ・・・、
思ったより長くなりました。
シリーズにするつもりは
なかったのですが(苦笑)。
次回は、
大地に根を伸ばしていくために
具体的にどんな対策があるか
ご紹介していきます。
ところで、
学びのポイントは5つ、ありました。
残りの4つは、
2:幹を太くする
3:光の方向を見失わない
4:枝が折れても根元から新芽を出す
5:落葉にいつまでも執着しない
です。
すごいシリーズになってしまいそうです、
ご勘弁を。
・・・
「木」のイメージから
療養のヒントを得ようとする時、
Do:
自分にとっての「大地」とは何か
考えてみる。
(これ、宿題です)
Don’t:
「木」のイメージと
自分とを関連付けることが
できないと悩む。
※ 今回のテーマは、
小椋が共感する
プロセス指向心理学の中の
一つの方法によっています。
そこでは、
「課題の解決法を
自然の中に見つける」という
方法があります。
別に「木」にこだわらなくとも
大丈夫です。
自分がピンとくる「自然現象」
から学ぶ、というスタンスでOKです。
例えば、「波打ち際」なり
「台風」なり、なんでも
学ぶことができます。
いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。