ブログ

ブログ

2022/11/06

自己肯定感を上げるためのコツ⑫:自分軸を持つことへの恐怖がある場合



さて、
自己肯定感をテーマにした
シリーズ、その12回目です。

前回は、こちら↓

ダニエル的瞬間の必要条件、
1:自分軸が認知できる。
2:自分軸を信じることができる。
3:自分軸を持つことへの恐怖がない。
4:生存にかかわる現実と向き合っている。
5:他人軸と自分軸とがあまり遠くに離れていない。
6:他人軸の評価が特定の他者に大きく依存していない。

前回はその中の
2:自分軸を信じることができる。
これを取り上げました。

今回は、
3:自分軸を持つことへの恐怖がない。
これについて
取り組んでみましょう。

・・・

この条件が満たされず
困る場合とは、

自分軸を持つことへの恐怖がある
という状況なのですが、

実は、クリニックで
お会いする方の中で
かなりの頻度でおられます。

典型的な場合は、

両親あるいは
学校の先生などから、

小学校の頃からずっと、
どんなにがんばっても
まだダメだ、と言われ続けた・・・
というタイプの方。

100点でないとダメだ、などの
具体的な高いハードルを
要求され続ける場合や、

天狗になるな!など、
達成感による喜びを
その都度、徹底的に
否定され続ける場合などがあります。

このような方は、
たいていは、人並み以上の
結果を出し続けています。

その意味では、
自分にとっての
結果を出すための自分軸を
認知は、している。
そして、コツコツ取り組むことも
できている。

しかし、どんなに、

自分軸に沿って
取り組んだ手応えがあっても、

その結果、他人軸での
高評価が得られたとしても、

自信、という感情が
湧いてこない。

なぜなら、
その感情を持つこと自体を
否定され続けたから。

このタイプの方の
こころの内は、
どうなっているのでしょうか?

・・・

例えるなら、
自分軸も、他人軸も、
これぐらいできて当たり前、という
いわば「ふつう軸」に
置き換えられている。

どんなにがんばっても、
どんなに軸の上を上昇しても、

これぐらいはふつうで、
他の人もやっているよな、
天狗になるな、私よ・・・、
という感じです。

この世界に長くいると
どうなるか。

「ふつう」じゃないことが
恐くなる。

つまり、
他者と共有しにくい、
自分に固有の
価値観と評価基準、

つまり、自分軸を
持つことが、恐くなる。
※実際は、自分軸を
認知していて、それに沿っての
努力をしているのに。

これが、
自分軸を持つことへの恐怖がある、
という状況の
実情ですね。

・・・

結果が出せていない方から見ると、
結果がとにかく出せているんだから
なんて贅沢な悩み・・・、
と思えるかもしれませんが、

これはこれで、
地獄です、
快感がない世界ですから。

そして、
心身の限界を考慮せず
突き進むので
抑うつ状態のリスクも高い。

・・・

では、
どうやったら脱出できる?

まず、重要な点は、
ここで説明した状況が
自分に起きていることの実情だと
自覚することですね。

いわば、自分は
「洗脳されているんだ」と
自覚すること。

そして、
その自覚をパワーアップさせる
もう一つのポイントは、

そのような洗脳に
自分を曝した相手、

つまり両親や教師が
何を思ってそうしたか、
その理屈を知ること。

それは、多くは無自覚にですが
自分を奴隷にしようとした、
彼らにとって都合のよい存在に
しようとした、
ということです。

このテーマは、以前
このメルマガで扱った
隷属化する親(毒親)のテーマと
直結します。

自分軸を持つことへの恐怖が
両親に由来するという自覚のある方は、
そのシリーズを参考にされると
よいかと思います。こちら↓
「毒親」とは何か③:子を支配する親の行動
https://mizuekai-clinic.com/entry-2834/

・・・

脱出の次のステップは
何になるでしょうか?

恐怖という感情は
頭で分かっていても
からだが反応してしまいます・・・、
手強いですね。

ふつうを外れること、
自分の世界にひたって
快感を感じること、
それをしたら
ダメ出しがくる、
その恐怖・・・、ですね。

だから、
誰も知らない場所で、
誰にも見られていない空間で、
こっそり、
その快感を感じる瞬間を
自分に許す、そこから
始めることをおすすめします。

自分に固有の
価値観と評価基準、
それに沿った活動を通じて、

自分の現実を変えることができる、
その手応えを得る、
それが、久しく忘れていた
快感、ささやかな・・・、
それをまずは感じなおす・・・、
そこから、始める。

でも、すぐさま、
こんなことをしている自分は
非生産的だ、
怠け者だ、などのダメ出しが
自分の中から出てきます。

そこを、カウンセラーや
担当医と共有して、
そのダメ出しの、ダメ出しを
応援してもらう。

・・・

ある方は、
長年、遠ざかっていた
童話を創作する、という時間を
持つことで、
洗脳を徐々に解くことが
できました。

ある方は、
禁断のクレーンゲームに
一定期間、没入することで
洗脳を徐々に解くことが
できました。

一旦、自分に快感を許すと
際限なく没入するんじゃないか、
そんな不安もできていますよね、
それ、わかります。

なので、対人援助者の
見守る中での快感の
解放を、おすすめします。

・・・

さて、今回は
以上になります。

次回は、
ダニエル的瞬間の必要条件、

1:自分軸が認知できる。
2:自分軸を信じることができる。
3:自分軸を持つことへの恐怖がない。
4:生存にかかわる現実と向き合っている。
5:他人軸と自分軸とがあまり遠くに離れていない。
6:他人軸の評価が特定の他者に大きく依存していない。

の中の
4:生存にかかわる現実と向き合っている。
これについて
取り組んでみましょう。

・・・

自己肯定感の低さに
悩んでいる時、

特に、
自分軸を
持つことへの恐怖がある場合、

Do:  
自分軸を持つことは悪だという
洗脳に曝されている実情を知り、
その洗脳を解くための自分の時間を、
対人援助者の見守りの中で持つ。

Don’t:  
できの悪い自分が悪いんだと
思い込み続ける。
※そのように感じるのは
隷属化パーソナリティ
(両親や教師)の影響が大きいです。
以前のメルマガを参考に
してみて下さい。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。