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2017/02/27

パニック発作への実践的対処法

さて、今日は、
パニック発作への対処法のお話です。

特に、精神科の治療を受けても
なかなかよくならない方への
ヒントになればと思います。

発作が始まると、
そこから脱出するのは、
かなり大変ですよね。

手の打ちようのない
嵐に巻き込まれた感じ・・・
例えば、

A
ハアハアして、動悸と発汗、
そして恐怖の感覚・・・
このまま死んでしまうのではないか・・・

B
うずくまって、
胸で何回も大きく荒い呼吸、
全身がガクガク震える・・・

・・・

この嵐の真っ最中に、
どんな対処法があるでしょうか?

パニック障害の
スダンダードな治療は、
薬物療法と
認知行動療法とのセットですが、
なかなか、
嵐の真っ最中の対処については、
教えてくれないようです。

小椋がサポートしてきた
パニック障害のPSMの方で、
一つのアドバイスで
劇的に楽になった方がおられました。

アドバイスは、
「発作中に目を開けて、
よく見ること」。

その方は、そのアドバイスを、
驚きと感激と、
決意でもって受けとめました。

「そう、私はいつも、
目を閉じてるんです・・・
その通りです・・・
やってみます・・・」

・・・

どんなメカニズムで、
このアドバイスが
効いたのでしょうか?

その秘密は、こちら↓
うつ病の治し方:症状への対処法としての瞑想

そのメルマガでは、
瞑想の話題に関連して
プロセス指向心理学の、
「チャンネル」という
考え方を紹介しました。

そして、
つらい症状の真っ最中での、
そのコントロールについて、
小椋の実例を挙げました。

チャンネルには、
・視覚
・聴覚
・身体感覚
・身体運動
・他者との関係
・世界との関係、の6つ、
がありました。

パニック発作では、
このチャンネルは、
どうなっているのでしょう?

先ほどのAは、
身体感覚のチャンネル。
Bは、身体運動のチャンネルで
それぞれ起きています。

そして、その二つが、
他のチャンネルを圧倒して、
まるでそれ以外のチャンネルが
存在しないと感じられるほど、
猛威をふるっている状況ですね。

そんな中、
先ほどのアドバイスは、
視覚のチャンネルを
開くことになるわけです。

すると、
視覚から入ってくる、
周囲の環境についての情報に
脳が反応します。

身体感覚と身体運動の
チャンネルからの情報だけに、
過剰に反応していることに、
脳が気づき始めます。

脳がしゃべることができたなら、
「周囲は平和じゃないか・・・
なんでオレは、こんなに警報を
鳴らし続けないといけないんだ?」
というセリフになったでしょう。

そして、パニック発作という
脳の反応が、修正されていきます。
これが、
先ほどのアドバイスの秘密です。

例に挙げたPSMの方は、
視覚のチャンネルが
「ツボ」だったと言えます。

もちろん、
同じパニック障害でも
その「ツボ」はいろいろでしょう。

触覚の方も、ありえます。

冷たい氷をにぎる、
などの古典的な対処法も、
根拠があるわけですね。

人がそばにいてくれれば大丈夫
という場合、
他者との関係のチャンネルが
刺激されるわけです。

つまり、パニック障害の
一般的な対処法で
うまく発作が
コントロールできない時、

Do:
発作の最中に、
どのチャンネルを刺激すれば、
身体感覚と身体運動の
過剰反応を
その場で修正できるか、
担当医と相談しながら、
探してみる。

Don’t:
抗不安薬の屯用のみに、
頼り続ける。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。